セミナーでのご質問に回答します~記述式対策~

先日のセミナーの最後にお二人からご質問を頂きました。
私はアドリブで話すことがあまり得意ではありません。
そのため講義でも講演でも、事前に話す内容をできるだけ原稿にして準備しています。
今回もセミナー終了後に改めて考えてみると、十分にお答えできなかった点がありましたので、ここで回答させていただきます。

ご質問1:

今年度の試験では、択一式の基準点は超えているように思います。でも、記述式の出来はあまりよくありません。今後記述式の勉強をしていく上で、どのような教材を使った勉強をしていけば良いですか?

回答:

択一式の基準点を超えるようになったとのこと、司法書士試験受験の大きなヤマを超えられたと思います。
もうひとヤマ超えなければなりませんが、今の努力を続けてさえいれば、合格できる可能性は非常に高いと思います。がんばってください。
さて、私も、択一式の基準点を超えてから4年(4回)くらい合格までかかっていますが、今から考えれば、次のような勉強をしていれば、もう少し短縮できたような気がしています。

1)「1つの申請(書式)を解答させる問題集」から始めよう!

初心者の方は、いきなり総合問題ではなく、まず1件申請の問題を繰り返すことをおすすめします。
私が使っていた「オートマ記述式」、クレアール受講生の皆さんが使う「記述式ハイパートレーニング」は、不動産登記法なら連件申請、商業登記法ならば、非常にたくさんの登記事項を申請する問題となっています。
(1問あたりのボリュームは本番試験よりも少ないですが、聞かれていることのレベルは本番での試験と遜色のないものが多いです)
初学者の方、記述式の勉強を始めて間もない方には、やはりハードルが高いですから、まずは、1つの申請(書式)を解答させる問題集を利用しましょう。
私が使っていた「受かる!司法書士 解法パターンで学ぶ書式80」を入手するか(少し古く改正対応は別途必要かも)、クレアール受講生でしたら「合格書式マニュアル対応問題集」が良いと思います。
まず、それを繰り返し、できるようになってきてから、「オートマ記述式」や「記述式ハイパートレーニング」に進みましょう。

2)過去問を繰り返し解こう!

私に決定的に欠けていたものです。
記述式で最も力が付く教材は、やはり過去問です。
合格のカギは、過去問を繰り返し解いて、自分の中で分析をすることです。
10年分でも20年分でも過去問は相当量ありますので、繰り返し、まずは自分の力で解いてみて、模範解答例と比較しましょう。
解答を覚えてしまうくらい繰り返したときには、相当の力が付いていると思いますし、本番で実際の記述式問題を見るときの恐れはほとんど無くなると思います。
模試などでいろいろな問題に取り組むよりも効果的だと思います。
(模試は1回受けて、解答を確認するだけでは、なかなか本当に解く力がついてこない)

3)書式ひな形の丸暗記は、試験対策の最後です!

書式を丸暗記することが、記述式の勉強だと思ってしまうと、そもそも勉強が面白くないし、力もそれほどついてきません。
あくまで、書式や添付書面は理屈で理解して覚えていく必要があります。
そういう意味で、ひな形集よりは、1つの申請を解答させる問題集の方が良いと思います。
書式の丸暗記(オートマの山本先生の「素振り」)は、本番の記述式試験において、パニックになって思考があやしくなったときに、「頭が飛んでも、自動的に手が動く」ように、試験対策の最終段階でやります。
あくまで理解はした上での対策となります。
(それでも、結構大事で、私も頭は飛んでいたのですが、吸収合併の添付書面だけは手だけが動いたことで(?)、合格できました。)

ご質問2:

択一式の勉強と記述式の勉強は、両輪としてどのように組み合わせてやるべきですか?

回答:

セミナーでは、「まずは択一式に重点を置いて、択一式で7~8割の得点ができるようになってから記述式の対策を始めましょう」という趣旨で話をしました。
けれどもあらためて考えてみますと、択一式の学習と記述式対策の学習は、やはりそれぞれが補完しあって、それぞれの理解を深めていく面があり、学習初期の段階から、両方を並行して進めて行くことは有効であるな、と思い直し、回答を訂正いたします。
そのときに、やはり、「書式を丸暗記することが記述式対策である」と思ってしまうことは楽しいことではないですし、力もそれほどつきませんので、1つ1つの書式を「1つの申請を解答させる問題集」で学んで、身に付けていくことが早道かな、と思います。
その力が付いてから、過去問、オートマ記述式、ハイパートレーニングに進んで、質問者さんが言われたような「パズル的な面白さ」を感じれるようになれば、本番でも記述式を恐れることはなくなるように思います。
(私は今でも、司法書士試験の記述式問題には、なかなかパズル的な面白さは感じず、こんな細かいところを聞くか?と突っ込むことが多いですが)
記述式は最初は難しく感じますが、正しい順序で取り組めば必ず力が付いてきます。
焦らず一歩ずつ積み重ねていきましょう。