司法書士試験 民事保全法は必ず1問出題されます

直前期ですね。このブログは、今年2月のブログを分かり易くして、再度掲載するものです。

対策して得点しましょう

民法の譲渡担保は、今年度出題されるかどうかは分かりませんが、民事保全法は「必ず」1問出題されます。
出題範囲の分量は少なく(直前期の数時間でOKのレベル)、基本からの出題がほとんどですので、直前にしっかり確認すれば、得点(3点)できる可能性が高いです。
数点の勝負になることが多いこの試験では、民事保全法を捨ててしまうなんてもったいないです。
(私の身近な人でも、0.5点差、1点差でダメだった経験者(いまは司法書士のかた)は結構おられます。)
民事執行法は、試験対策のコスパからいうと「捨てる」こともありかもしれませんが、不登法と民事訴訟法(民訴、民執、民保)が互いにつながって理解できた時が合格の時、とはよく言われましたので、やはり勉強した方が良いとは思います。
合格後、特別研修を受けると、今度は、民法と民事訴訟法がつながって理解が進んだような気になります。(本当はいつまでも難しいものですが)

司法書士試験で(くりかえし)出題されるポイント

①仮差押え命令(お金の問題)、仮処分命令(係争物関係、仮の地位を定める)を「保全命令」という。
②申立ては、保全すべき権利と保全の必要性を明らかにして行う。(疎明でよい)
③裁判は口頭弁論を経ないですることができる。(その場合、決定等の理由の要旨を示せば足りる)
④保全命令は、債権者(申立人)と債務者に送達しなければならない。
⑤保全命令の申立てが却下されたときは、債権者は告知から2週間以内に「即時抗告」ができる。
⑥保全執行は、保全命令の債務者への送達前でもすることができる。
⑦保全命令の申立ての「取り下げ」には、債務者(異議・取消しの申立てをしていても)の同意は不要である。(民事訴訟とは異なる)
⑧仮差押え命令 → 仮差押解放金を定める必要あり
 仮処分命令 → 債権者の意見を聞いて、仮処分解放金を定めることができる
⑨債務者の異議
・保全異議(保全命令は違法だ!)→発令裁判所へ
・保全取消し(事情が変わったので取り消して)
 a)本案の訴えが提起されない(発令裁判所、判事補が対応可能)
 b)事情変更によるもの(発令裁判所または本案の裁判所)
 c)特別な事情によるもの(発令裁判所または本案の裁判所)
   → 仮処分命令に対してのみ。担保を立てることが必須。
⑩占有移転禁止の仮処分で係争物が不動産の場合、債務者を特定せずに保全命令を発令できる。
⑪占有移転禁止の仮処分の効力が及ばないのは、債務者の占有を承継せず、独自の理由で占有を開始し、さらに仮処分の執行を知らなかった者だけである。

実際の試験問題において

令和5年度

ア 〇 ①そのまま
イ ✖ ⑧そのまま
ウ ✖ 判断しない
エ 〇 ③そのまま
オ 〇 ④そのまま
→ イとオの判断で正解可能(午後はこの2肢だけで済ますのが重要!)

令和4年度

ア ✖ ②の応用。迷ったら判断しない。
イ ✖ ③そのまま
ウ 〇 ⑧そのまま
エ 〇 ⑥そのまま
オ 〇 知らない場合は判断しない。
→ イとウの判断で正解可能(午後はこの2肢だけで済ますのが重要!)

令和3年度

ア ✖ 保全「命令」なのだから、「判決」ではない
イ 〇 保全命令の管轄裁判所は本案の裁判所(簡易・地方が主)または係争物の所在地を管轄する地方裁判所である
ウ 〇 緊急性、密行性が要求されることから、そうだろうなと推測は可能
エ ✖ ④の応用というか、ひっかけ?
オ 〇 できない理由がないし、そのような仕組みは聞いたことが無い。
→ この年は、①~⑪をストレートに問う肢はないです。常識的に考えて決断することが必要な問題だと思います。

令和2年度

ア ✖ ⑨そのまま。できるのは保全異議。
イ ✖ ⑩そのまま
ウ ✖ ①~⑪ではないが基本レベル。「担保を立てさせることができる」
エ 〇 多分〇だろうなとは思うが、迷ったら判断しない
オ 〇 ⑦そのまま
→ どの肢を根拠にしても正解は容易と思います。

平成31年度

ア ✖ 多分✖だろうなは思うが、迷ったら判断しない
イ ✖ ①そのまま
ウ ✖ ③そのまま
エ 〇 ⑤そのまま
オ 〇 ④そのまま
→ どの肢を根拠にしても正解は容易と思います。