定款はこまめに最新化しましょう

会社変更登記において定款を提出する機会は少ない

・役員変更登記も、定時株主総会議事録に「任期満了により退任」と記載すれば、定款提出必要なし
・目的変更登記も定款提出不要
・本店移転登記、こちらも定款提出不要

よって、登記申請代理の依頼を頂いても、定款は見せてもらうものの、定款を清書して添付書面とする機会はあまりありません。

定款を紛失されている場合もある!

この場合、例えば本店移転であれば、定款の第〇条に、「千葉県〇〇市に本店をおく」という記載がある、と想定せざるを得ません。
△△市に本店を移転する場合は、株主総会議事録、株主リスト、取締役の決定書を作成し、
〇〇市内で移転される場合は、取締役の決定書のみを作成すれば足ります。

私にご依頼を頂ける会社は、1人株主、1人取締役のかたが多いので、問題はないように思います。
ただし、できるだけ速やかに定款を復活させる方法をいっしょに考えます。

定款の役員の任期は変更しておいた方が良いです

役員変更(辞任など)のご依頼を受けて、定款を拝見して、取締役の任期が2年なのに、もう8年も何もされていないのを発見してぎょっとすることがあります。
(10年以上怠ると、こんどはみなし解散の対象になります)
選任懈怠、登記懈怠の過料のお話をさせていただきます。
そして、株主総会議事録を作成して、定款の取締役の任期を、会社の実情に合わせて、5年とか10年に変更することをお勧めします。
ご依頼者は「株主総会」と聞くと大変に思いがちですが、1人株主やご家族数名株主の場合は、ハードルはものすごく低いです。
この場合、登記申請代理ではなく、株主総会議事録作成と定款の清書の報酬を頂いています。

定款を変更したらその都度最新化しましょう

目的変更登記は、たとえば、古物商の許可申請をするために、登記簿謄本と定款を許認可庁に提出して、事業の目的に「古物商」が含まれていることを証するためにすることが多いです。
登記申請には、定款の提出は必要ありませんが、結局、許認可申請では定款を提出するので、定款の修正も必要となります。

このように、目的変更、本店移転、役員の任期などの変更をした場合、定款にもすみやかに反映しましょう。
できれば、その変更を決議した株主総会議事録もあわせて保管できたら完璧だと思います。