特別研修が終わりました
5月31日から7月4日まで、土曜日、日曜日、月曜日を中心に、合計約100時間に渡った特別研修が無事終了しました。
コロナ禍の影響で今年度は、そのうちの半分の約50時間は、ZOOMによって自宅などで受講することができましたが、やはり相当ハードだったと思います。
特別研修の内容
①基本講義 講師:大学教授、弁護士、裁判官
憲法、要件事実論、簡易裁判所の特則、事実認定、立証、交互尋問
②グループ研修 講師:認定司法書士のチューター
要件事実論、訴状の作成、答弁書の作成、証拠説明書の作成など
題材は、貸金、売買、保証、不法行為、登記など
③ゼミナール 講師:弁護士
民事訴訟手続、要件事実論、答弁書起案、訴状起案など
上記グループ研修の総まとめ講義
④模擬裁判1(金銭請求訴訟) 講師:弁護士
表見代理の成立などを争って、原告、原告代理人、被告、被告代理人、証人、裁判官に分かれ、判決までのロールプレイをします。
⑤模擬裁判2(建物明渡請求訴訟) 講師:弁護士
原告代理人、被告A代理人、被告B代理人に分かれ、お互いの和解条項をすり合わせる交渉をして、和解による裁判終結までのロールプレイをします。
⑥法廷傍聴
1日かけて簡易裁判所や地方裁判所の民事裁判を傍聴します。だいたい10件ほど傍聴できることが多いそうです。
運よく証人尋問、本人尋問などの期日にあたるとドキドキしますが、簡易裁判所の判決言い渡しや「調停委員をまじえて和解の相談をしてください」になる場合は、流れ作業のように進んでいきます。
⑦実務研修 講師:簡易裁判所裁判官
民事調停、民事保全、和解条項の作成、少額訴訟など
⑧総合講義 講師:弁護士
訴訟代理人になる場合の倫理、司法書士倫理、業務を行えない場合の事例研究など
研修を終えての感想
合格年度の近い同期の人達の多くと知り合い、同じテーマで結構長時間の話し合いができること、が一番意義深かったように思いました。
(コロナを心配しなければならない身のため、飲み会には参加できなかったのは本当に残念ですが)
年齢も、経歴も、そしてもちろん性別も異なる多くの人と知り合うことができましたが、
講師などから問題を投げかけられた際に、(それぞれ予習の深浅はあるにしても)黙り込んでしまうことはほとんどなく
「自分の持っている知識を動員して、すばやく考え方をまとめて、それを論理的に表現することができる」
人が本当に多い、ということを強く感じました。
司法書士試験に合格するということは、「自分の勉強したことを総動員して、過剰な負荷である午後の部(マークシート35問、記述式2問)を3時間で『何とかする』こと」と同じように思っていますが、皆さんさすがに、何とかしてきた人なんだなあ、とあらためて実感しました。
私より、ずいぶん若くて優秀で、気持ちも良い方たちに知り合えて、本当に良かったと思います。