「後記番」抵当権抹消について

このコロナ状況下でも受け入れて下さる先生がいらっしゃり、配属研修をさせて頂いています。
特にこの時期での受け入れは、ほとんどデメリットや心配することばかりだと思いますが、新入りの司法書士候補をフォローして下さるこの業界の雰囲気と実際の諸先輩方の姿勢には、本当に感謝するばかりです。

さて、不登法記述式の受験勉強をしている際、ずっと「どうするんだろう」と悩んでいたことがあります。

甲土地と乙建物に、2番抵当権と3番抵当権が設定されている場合に、いっぺんに弁済や解除があったときには、
登記の目的 2番3番抵当権抹消
原因    平成○年○月○日 解除
などと、「一の申請情報による申請」をしますよね。
(このとき、登録免許税が不動産の個数で決まり、4000円ではなく、2000円であることもよく問われる事項です)

練習問題では上記のようなケースばかりでしたが、実際として、甲土地は2番と3番に抵当権が設定されているが、乙建物には3番と4番に抵当権が設定されている場合にはどうするんだろう?という問題です。

登記原因が同一といえるから、一の申請情報による申請ができるのだろうか?そのときはどのように記載するのだろう?本番の試験で出題されたら嫌だなあ、と思っていました。
(今となっては、ネットなどで調べれば分かったと思いますが。。)

先日、その配属研修で、各事件の資料を見させて頂いている際、ある登記完了証に、「後記番抵当権抹消」という記載があり、全て解決しました。

登記の目的 抵当権抹消(順位番号後記のとおり)
原因    平成○年○月○日 解除
権利者   (住所) A
義務者   (本店) 株式会社B 代表取締役C
      会社法人等番号 ○○○○○○○○○○○○
添付情報  登記原因証明情報、登記済証、会社法人等番号、代理権限証明情報
登録免許税 金2,000円

不動産の表示
不動産番号(○○XXX)→ 甲土地
所在
地番
地目
地積
(順位番号 2番、3番)

不動産番号(○○○XX)→ 乙建物
所在
家屋番号
種類
構造
床面積
(順位番号 3番、4番)

すでに知っている方が多いかもしれませんが、私はようやく最近分かってすっきりしました、という話でした。