司法書士試験会場は3密?

東京アラートは発せられているものの、東京の新規感染者も日々20人以下で推移しており、現在の状態は落ち着いていると感じられ、経済活動も少しずつ再開されてきていますね。

一方で、司法書士試験の延期後の日程は、なかなか公表されません。
司法書士試験会場における感染防止対策の策定、実施可能な時期の予測、実施可能な試験会場の調整などが非常に困難であり、他の社会活動の再開状況を見ながらの難しい綱渡りになっているのかもしれません。

昨年度までの試験会場状況

私は全8回ともに、東京近県の会場で受験しました。大学の講義室を複数使用する形です。
前後の席はすべて使用し、長めの席に3人並んで座る形だったので、結構、密集感があったことを覚えています。
余談ですが、3人並びの真ん中にあたると、トイレなどで離席するたびに、どちらかの端の人に声をかけて立ってもらう必要があり、少し気が重くなるので、毎回、受験番号と席位置を確認する際には、端になってほしい、と願っていました。
他の受験者にも同じような方がおられたようで、運悪く真ん中になってしまった方から、「私は(午後の試験中)必ずトイレに行きたくなります。その時はご迷惑をおかけします。」と言われたことがあります。
その人の気持ちに共感するとともに、もちろん、「お互い様です」と笑って答えました。
(ちなみに私は、真ん中の席になったのは8回中1回、トイレで離席したのは8回中2回で、合格した年は、端の席でしたが、尿意を少し感じながらも最後まで我慢しました)

今年度の試験会場での対策予想

1)マスク着用
2)会場入場時の体温測定(もしくは体調確認アンケート)
3)入室時に手指消毒
4)前後の席は1列飛ばし。3人並びもやめて、交互配置などを採用。
→ 試験に使用する講義室は従来の2倍以上必要。
→ このあたりの事情は、今年度からの試験会場減少が完全に裏目になっています。

今年度試験日程の早期決定において悪い状況・情報

1)東京、その近県で、従来の試験会場となっていた大学において、その学生にさえもキャンパスは完全開放されておらず(オンライン講義)、一般への施設開放ができる日程の目途が見えていない。
→ 今年度は大学以外での試験会場設定が必要だと推測します。

2)試験を「イベント」と同視はできないと思いますが、多数の人が集まるという意味で考慮すると、現在東京都は、ステップ2の100人までとなっており、ステップ3では1000人までとなるものの、ステップ3に移行する目途が見えていない。

そして、何より、試験実施日周辺で、第1波相当の第2波がこないことが大前提となります。

今年度試験日程の早期決定において希望の持てる状況・情報

1)司法試験が、8月12日から実施予定(ただし試験会場は後日公表)と具体的に日程設定されている。

2)7月10日から、Jリーグが観客(5000人まで)を入れて試合を実施予定。8月1日からは収容人員の50%まで入れることにすると発表。
→ 司法書士試験も、やはり9月に試験実施と設定するのが妥当かな、と個人的には推測します。

3)年明けには、国として絶対中止することのできない高校入試、大学入試が始まるので、それまでには、コロナ禍下においても何とか試験を実施する方向での条件づくりがされると思われる。(余談ですが、9月入学は見送られましたが、今年の中学3年生と高校3年生に限って、入試を1~2か月後ろにずらす可能性はあると思います)

その時期まで司法書士試験実施の詳細が決定されないような事態にならないとは思いますが、最悪でも、上記入試実施の議論の過程で、入試以外の各種資格試験での対応方針も、定まってくるように推測します。